
喫茶店
私は小さな頃から喫茶店がすきで、
小学生の何年かは“喫茶店のマスターになりたい”
と夢をかかげ、毎週2回ほど近所の喫茶店に入り浸っていた
今思ったらだいぶ迷惑な客だったw
「アイスティー」と一言、頼むのが大人の洒落た自分になった気がしてたまらなかった
ブランデーを2滴たらすマスター
今よくよく考えたら子どものアイスティーにもブランデーを入れてたなんて、、、
小さな魔法のランプみたいな容器に入ったブランデーは私にはお酒の認識はなく、特別な魔法の液体に見えていた
ああ懐かしい
東京に初めてバスで来た早朝、撮影まで時間があった私は表参道で喫茶店を探していた
表参道に朝一からやってる喫茶店はなく、ああ、東京はそういう街なんだと痛感した
朝一の撮影にはスタバが与えられ、
モデル友達と会う時はカフェのハシゴが当たり前だった
一杯700円もするアイスティーを飲むなんて罪悪感があったし、ハシゴをするとなった時、
「いまから用があって、、」と嘘をついて帰った
お金がないと言えないちょっといい格好しいだった
そんな環境に耐えられずいつしか友達に会わなくなっていった
最近近所の喫茶店に週2で通っている
最近改装して昔ながら感が薄れたけれど、改装したのにダサくなり全てを値下げしてる下手な感じがお気に入り
小さな頃
パンとアイスティーが350円だったモーニングセットを思い出す
お金持ちの子が単品扱いになる卵サンドを食べていたのを羨ましくみていた事を思い出しながら
私は夕方の喫茶店で
卵サンド、ドリンクセットにすると100円引きを注文する
さらに改装キャンペーンの割引券を渡し、カフェオレを頼む
カフェオレは私の胃袋には合わないようで
毎回胃痛に襲われる
それでも私は「アイスティー」と頼んだあの頃と同じように大人の洒落た自分になった幻想を抱きながら
今日も喫茶店で卵サンドとカフェオレを頼む